CoC認証 岐阜

飛騨産業株式会社

100周年の節目を迎えて

岐阜県高山市の家具メーカーです。2020年に創業100周年を迎えました。大正時代から高山の豊富なブナ資源を活用して家具作りを行ったのが始まりです。連綿と続いてきた歴史を持ちながら100年の節目を迎え、新たな境地へと踏み出そうとしています。それは家具だけではなく「木工の聖地」を目指す会社としてブランドイメージを確立させること。これに合わせて50年間活躍してきた「キツツキ」のロゴマークも「HIDA」へ一新し、次の100年を見据えて動いています。

チェーンをつなぐための認証取得

FSC認証取得のきっかけは、とある企業の「本社エントランスに置く家具を社有林のFSC認証材で使ってほしい」という依頼でした。FSC認証製品を作るためには、木材が生産される森林で認証を取得しているだけではなく、加工に関わる事業者も認証を取得していなければなりません。そのため、FSC認証の家具を作製するには自社でもFSC認証を取得する必要があります。検討の結果、会社としても今後の事業にあたり必要になるだろうという見通しを立て、認証取得に踏み切りました。ISO9001・14001の取得実績や地域材製品を提供するための在庫管理を強みとして、実際の動きをほぼ変えることなく認証を取得しました。

家具の部材がフローリングに

飛騨産業の家具に用いられる材料の1つに圧縮材があります。家具の強度を保つためにスギの圧縮技術を開発したのです。そんな中、建材としてのニーズに気付き、フローリングとしても圧縮材を提供し始めました。扱っているのはスギとヒノキ。圧縮材は強度を出すために、加工の過程で熱をかけます。これによって元の材よりも色が濃くなるという特徴があります。この「色が濃くなる」という特徴は好みが分かれることもありますが、スギの赤白といった色味の差を小さくするなど、全体的に安定した色を出せるという側面もあります。

FSCを知ってほしい

FSC認証を取得してから感じている課題が認知の不足です。FSC製品の要望は、まだまだ多いとは言えません。ストローなど紙製品としては認知され始めているFSC認証ですが、もし紙として認証製品を使っているカフェやレストランが家具や内装としても認証製品を使ってくれたら、そんな期待も抱いています。一方で、家具の部材に使われるFSC認証製品が少ないことも課題です。家具の主要な材料となる広葉樹材だけではなく、ベニヤ板、ダボを集めることにも苦労しています。もっと消費者にFSC認証製品が必要とされて多くの事業者がFSC認証を取得すれば、より認証製品の幅が広がっていくと思っています。

FSC認証の使い方について
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