宮城県の森林と林業
宮城県の森林
- 植生
- 宮城県|森林の植生
- 海抜600m以下の山地帯では自然林は伐採されており、ミズナラ二次林、スギやアカマツ、カラマツなどの植林地が広がっています。1,100m付近ではブナやミヤマナラ、ミネカエデ、ナナカマドなどの広葉樹がかろうじて生育しています。
- 歴史
- 宮城県|森林の歴史
- 初代仙台藩主の伊達政宗が実施した事業の一つである海岸防災林の造成は、当初は海岸に近い湿地帯でも米を栽培できる土地を作るために海からの潮風を防ぐという意図がありました。東日本大震災以降、津波でダメージを受けた防災林では、民有林に新たに750haほどの海岸防災林が植栽され、「災害に強い森林」、「地域に愛され大切にされる森林」、「震災を伝承する森林」となることを目指して管理されています。ハイキングやサイクリングが楽しめるほか、運河では釣りなども楽しめます。
- 特色
- 宮城県|森林の特色
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伊達政宗が大橋をかける際にスギの優良な大径材を求め、それに応えたのが現在の南三陸町のスギでした。町内には推定樹齢800年を超えるスギも残されており、歴史の長さがうかがえます。
雪や台風が少ない穏やかな風土の中で育つ南三陸杉は、水分や栄養分の少ない岩盤質の土壌にも関わらず、海からのミネラルを含む風を受けながら育ち、薄いピンクの赤身と白太部分の対比が美しい木に成長します。
宮城県の林業
- 資源の現状
- 宮城県|資源の現状
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森林総蓄積は約8,930万㎥と全国の1.6%を占めており、天然林が3,102万㎥(広葉樹約90%)、人工林が5,823万㎥(針葉樹97%)となっています。森林総蓄積のうちの人工林の蓄積量は65%を占めているため、全国と比較して人工林率が高いことがわかります。(全国平均は64%)
人工林の齢級構成は、41年以上(9齢級以上)が約9割を占めており、大径木が多くほとんどの木が伐採期を迎えています。
- 素材生産
- 宮城県|素材生産
- 全体の素材生産量は69万㎥で蓄積量の1.1%を利用している現状があります。樹種別生産量比較としてはスギが87%、ヒノキが0%となり、用途別生産量では製材用が32%、合板が44%、木質チップが24%となります。
- 木材流通
- 宮城県|木材流通
- 県内の丸太流通拠点としては、宮城県森林組合連合会系統のものが4市場あるほか、単独の森林組合による開設が1市場あり、製材工場などに供給しています。2020年の市場取扱量は約13,000㎥となっており、直送流通の拡大などによってかつての取扱量と比べてかなり少なくなっています。
- 木材の利用促進
- 宮城県|木材の利用促進
- ・宮城県では森林認証を受けた木製品などの開発、販路開拓を進めています。東日本大震災で被災した南三陸町役場と歌津総合支所では日本で初めて森林認証(FSC全体プロジェクト認証)を受けた公共施設として新庁舎を建設、主要な建材で南三陸町産のスギ材を100%使用しています。留米市では森林組合でも同認証を取得しています。
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