【第18回】eTREE TALK Vo.18　構造設計家　-生物目線で見たものづくり-

eTREE TALKでは、建築家・デザイナーが手がけたプロジェクトの実例をもとに、クリエイターと対談形式で行います。

eTREE TALK Vol.18について

7月19日のeTREE TALKのゲストは日本女子大学　家政学部住居学科教授、江尻建築構造設計事務所代表の江尻憲泰氏をお迎えします。

江尻氏は、隈研吾氏の多くの作品で協働してきた構造設計家であり、日本女子大学　家政学部住居学科教授として教鞭をとる他にも、清水寺などの歴史的建造物の保存など、多彩な顔をもつことで知られています。また、木材よりも高耐久な「竹」の研究など、新素材の探求をしつつ、新しい工法へも積極的に取り組んでおられます。

手掛けたプロジェクト、シティホールプラザ「アオーレ長岡」（2012年竣工）は、2014年日本建築学会賞、第55回BCS賞、第14回日本免震構造協会賞 作品賞を受賞し、広く知られるようになりました。
 

その隈研吾氏と取組まれた作品に、安価で入手しやすい105mm角の角材を積み上げて、空間を形成しているカフェ・クレオンがあります。
積み上げられた角材は30ｍｍφのスチールロッド縦に貫通して固定されており、屋根はシンプルに折板をのせた、いわゆる組積構造です。

そこから、2017年のCOEDA HOUSEにさらにつながっていきます。

COEDA HOUSEは木材を交互に積層させ、中心より持ち送ることにより、木材の曲げ性能に期待する構造となっていて、外周は木を積層させた梁を鉄骨柱で支持しています。

まるで一本の大きな樹木のような景観です。

一本一本の角材には鉄筋が通され、注入した樹脂で固定するグルード・イン・ロッド（拡張樹脂アンカー）工法が採用されています。

そして、さらにこの木による組積構造は日本アロマ環境協会の新拠点、AEAJグリーンテラスに進化を遂げています。国産ヒノキの汎用材である105mm角の規格材で組み上げられた美しい組積構造をガラスウォールが覆っていて、今までに見たこともない特徴的な外観になっています。

国産のヒノキ以外にも、フローリングはクリ、壁や什器にはカラマツの単板積層材（LVL）も使用されていて、さながら神宮前にもうひとつの杜（もり）が出現したようです。

一連の構造設計を行うとともに、2020年から日本女子大学 家政学部住居学科 では、力学的なことだけでなく、建築物全体から構造設計を学ぶ機会を与え、さらには女性の構造家育成にも努めています。

建築業界の中で、多くの女性建築家が活躍していますが、 構造技術者の世界では、 徐々に増えてきているとはいえごくわずかであり、高齢化と併せ、 女性構造技術者の育成は急務と言っても過言ではありません。

折しも2024年4月、日本女子大学は建築デザイン学部（届出中）が誕生します。

江尻氏に現在の木造化・木質化への評価、そして構造設計にとどまらない視点で、これからの展望をお聞きしたいと思います。

ゲスト

日本女子大学家政学部居住学科　教授
有限会社 江尻建築構造設計事務所　代表

江尻憲泰　様

司会進行

株式会社森未来 代表取締役 / 浅野純平　https://www.etree.jp/

申し込み方法

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イベント参加方法（eTREE会員向け）

詳細

日　程：7/19（水）
時　間：19:00 〜 20:30（*18:45 開場）　
場　所：オンライン（ウェビナー開催）
定　員：オンライン120名（先着順）
費　用：無料

・お申し込み後にご案内されるオンラインツール「Zoom」を利用して接続してください。
・参加者の画像は表示されません。
・お申込みいただいた方には、ウェビナーURLをお送りいたします。
・スマホ、タブレット、パソコンがあれば参加可能です。
・トークセッション中については、参加者の皆さまのマイクをミュートにさせていただきます。

当日タイムスケジュール（予定）

▼18:45〜 / Zoom
▼19:00〜 / 開催のご挨拶
▼19:10〜 / ゲスト自己紹介
▼19:20〜 / トークセッション
▼20:10 / 質問タイム
▼20:30 / クローズ

問い合わせ先

株式会社森未来
電話番号：03-6453-9234
メール：marketing@shin-mirai.co.jp