透過光の魅力。スギとアクリルの集成パネル

概要

虹彩杉はスギとアクリル樹脂とを積層接着した集成パネルです。光を通すアクリル樹脂を組み合わせることで、スギの温かみを感じつつ、調光性や採光性、装飾性をもった商品になっています。燻煙熱処理しているスギを使用しているため反りや曲がりが少ないです。加工性はスギ材とあまり変わらないため、内装材や家具・什器、小物など用途に合わせた加工が可能です。

虹彩杉の特徴

虹彩杉には燻煙熱処理して寸法安定性があるスギを用いています。
燻煙熱処理は、木材を燃やすことで発生した燃焼ガスで木材を熱処理する方法です。煙は熱伝導率が良いため、スギの内部まで高温にすることができ、内部応力を除くことで反りや曲がりを軽減させます。寸法安定性があるため、異種材料であるアクリル樹脂と積層しても段違いはほとんどできません。

スギとアクリル樹脂を積層していますが、加工性はスギ単体のパネル材とほとんど変わりません。通常の造作用集成材と同様に切断やサンダー、ルーター加工など様々な加工を施すことができます。そのため、内装材や仕切り、家具・什器、小物など様々なプロダクトに加工可能です。

虹彩杉に使用するアクリル樹脂のカラーバリエーションはクリア、ピンク、オレンジ、緑、青の5色から選べます。また、複数のカラーを自由に組み合わせることも可能です。アクリルは光を通しやすく、木材の質感を残しつつ、透過光などをデザインに盛り込むことが可能です。

木材コーディネーターからのコメント

虹彩杉はスギとアクリル樹脂を積層しているため、木だけでは表現できない光の暖かさを感じることができます。アクリルの幅が3mm、5mm（クリアは10mmも）から選べ、3mm幅でも十分な透過光が得られます。光源の強さなどを考慮の上、ご使用のプロダクトをご検討ください。

風合い

表面と断面

スギは柾目から追い柾目の材を用い、対面無節の仕様となっています。

光透過性

アクリルの光透過性が高く、鮮やかに呈色します。

虹彩杉の使用事例

扉

階段

壁面

小物

eTREEで提供可能なオプション

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プロダクトストーリー

始まりは防音室への採光

有限会社カネサダ横尾木工所は、大分県日田市に位置する木材の仕入れから、乾燥、加工・仕上げを一貫して行っている会社です。当時半畳ほどの個室のようなものが流行っていたとのことで、大分県のグッドデザイン商品創出支援事業をきっかけに防音室を開発していたそうです。その時、「防音性能を保ちつつ、光を取り入れるためにはどうしたらいいか？」と考えていたところ、思い至ったのがアクリル板との組み合わせでした。

異種材との融合

日田産のスギとアクリル樹脂とを如何に接着するかが難しかったとのことです。強度を出すことだけでなく、コストパフォーマンスや作業性にも配慮し、接着剤の種類や添加剤、その分量などを試行錯誤されたそうです。最終的にはスギとアクリルとのサイズやピッチ、作業環境による気温なども考慮し、最適な接着条件を見つけられました。

光で見せるスギとアクリルのハーモニー

日田産のスギと異種材料のアクリル樹脂との接着技術によって生まれた「虹彩杉」。そこにはカネサダ横尾木工所が行っていた燻煙熱処理による寸法安定化や材質の良いスギを使用していることもとても重要なファクターとなっています。
「虹彩杉」は建具や什器以外にも日田下駄などの伝統工芸にも使用されています。カネサダ横尾木工所は他にも様々なプロダクトに使用できると考え、設計・デザインに取り入れられることを期待されています。

商品バリエーション

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商品情報

スペック

• サステナブル
• 国産材

取り扱いについて

・衝撃が加わると割れや傷の原因になります。ご注意ください。
・水や湿気の多い環境では、反りや曲がり、割れなどが発生する場合があります。
・加工時は刃物の切れが悪いとアクリルが欠ける可能性があります。

サンプルについて

【重要】現在サンプル送付サービスを停止しています。現在ご依頼急増につき、商品サンプルの提供を停止しております。

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Text by eTREE編集室

公開 2023.12.04