一枚板としても人気!モンキーポッドについて解説|木材の特徴や用途など

eTREE編集室

「この木なんの木」でおなじみのテレビCMに登場する木「モンキーポッド」をご存知でしょうか?
個性的で力強い木目と美しいグラデーションが特徴の木材で、一枚板のテーブルとして人気があります。

本記事では、モンキーポッドの木材としての特徴や利用用途に加え、一枚板の選び方のポイントまで詳しく解説します。木材選びの参考にぜひお役立てください。

モンキーポッドとは「一枚板での需要が高い大きな樹木」

モンキーポッドは、熱帯アメリカ原産のマメ科ネムノキ属の常緑高木です。
もともとは中南米に分布し、熱帯や亜熱帯の各地に移植され、現在ではハワイや東南アジア、西インド諸島などの温暖な地域にも広がっています。

樹高は約25m、枝張りは約40mに達することが特徴です。
葉は日の出とともに開き、午後に閉じる「就眠運動」を行い、降雨前にも葉を閉じるため「レインツリー」とも呼ばれます。

日本では、「この木なんの木気になる木」の歌い出しでおなじみの日立グループのテレビCMで紹介されたことをきっかけに有名になりました。
大木になりやすく、特に一枚板の家具材として人気があります。

モンキーポッドの木材としての特徴

モンキーポッドは、木材として利用する上で、次のような特徴があります。

  • 力強い木目と美しい濃淡のグラデーション
  • 一枚板の家具に加工しやすい
  • 虫害や湿気への耐性、柔軟性がある

ここでは、それぞれの特徴について詳しく解説していきます。

力強い木目と美しい濃淡のグラデーション

モンキーポッドは、ダイナミックで水墨画のように力強い木目が特徴です。
不規則な木目には個体ごとの個性があり、それぞれ異なる表情を楽しむことができます。
木目の間隔が広く、大ぶりな模様が特徴的なため、家具に加工すると存在感のある仕上がりになります。

さらに、心材と辺材のコントラストがはっきりしており、黒や茶色の濃淡によって、美しいグラデーションを生み出すのもモンキーポッドの魅力です。
育った環境によって個体差が出やすいため、さまざまなテイストや色合いに調和しやすい木材と言えるでしょう。

一枚板の家具に加工しやすい

モンキーポッドは、大木に成長しやすい性質を持っています。
さらに、暖かい地域で育つため、広葉樹の中でも比較的成長が早く、大きなサイズの木材を採取しやすいため、一枚板の家具に適しているのが特徴です。

また、一枚板の中でもコストパフォーマンスが高く、比較的手頃な価格で美しい一枚板を作ることができます。
特に一枚板のテーブルは、美しい木目や独特な風合いを活かし、樹形の個性を引き立てるように加工されることが多いです。

虫害や湿気への耐性、柔軟性がある

モンキーポッドの木材は、虫害や湿気に強く、屋外での使用にも適しており、長期間にわたって美しさを保つことができます。

さらに、中程度の硬さを持ちながら柔軟性があり、加工しやすいのも特徴です。木材の切断や削り、研磨が容易で、さまざまな形状に仕上げることができます。

モンキーポッドの加工方法

モンキーポッドの木材は、切り出した後すぐに加工せず、複数の乾燥工程を経ます。
じっくりと乾燥させることで木材の強度が高まり、品質を保つため、乾燥は非常に重要な工程です。

加工の際は、ダイナミックな木目や美しいグラデーションなど、それぞれの木材が持つ個性を活かして切り出します。
仕上げには、耐久性を高め、木材の美しさを引き出すために、用途や好みに応じてオイルやワックス、ウレタン塗装などの表面処理を施します。

このような加工を経ることで、モンキーポッドの特性を活かした家具や建築材料が生み出されます。

モンキーポッドの利用用途

モンキーポッドは、美しい木目と優れた耐久性から、幅広い用途で活用されています。
ここからは、モンキーポッドの木材のさまざまな用途について、下記の3つを紹介します。

  • テーブルをはじめとした幅広い家具
  • 装飾品や芸術作品
  • 建築素材としての使用

テーブルをはじめとした幅広い家具

モンキーポッドは耐久性が高く、長く使用できる家具として人気があります。
一枚板の家具に適しているため、代表的なダイニングテーブルをはじめ、カウンターなどの広い面積を必要とする家具によく用いられます。

また、加工しやすい木材のため、椅子やキャビネット、ベッドフレームなど、さまざまな家具にも幅広く活用されています。

モンキーポッドの家具は、時間の経過とともに色合いや木目が変化するため、経年劣化が楽しめることも魅力の一つです。
さらに、金属や樹脂などの異素材とも相性が良く、個性的な木目がインテリアのアクセントとなるため、さまざまなテイストの空間に調和します。

装飾品や芸術作品

モンキーポッドは、その特徴的な見た目と高い耐久性から、装飾品や芸術作品などの特別な用途にも幅広く利用されます。

特に、彫刻や装飾パネル、壁掛け、木彫りの飾り棚などに用いられることが多いです。

モンキーポッドの形状や木目自体が装飾的な価値があり、唯一無二の一点ものとして高い価値を持つアート作品を生み出すことができます。
また、ハワイでは、食器をはじめとする民芸品や工芸品の素材としても用いられています。

建築素材としての使用

モンキーポッドは、フローリングや壁材、天井材などの建築素材として広く使用されています。
耐水性が高く、腐食にも強いため、内装だけでなく屋外で使用するデッキ材などにも適しています。

また、モンキーポッドの木材の自然な色合いはさまざまなスタイルに調和しやすく、リゾートホテルやオフィス、公共施設の内装にも採用され、洗練された印象を演出できるでしょう。

モンキーポッドの一枚板の選び方

モンキーポッドの一枚板を選ぶ際には、どのような点に気をつけたらよいでしょうか。ここでは、一枚板の選び方のポイントを3つご紹介します。

  • 乾燥工程を確認する
  • 用途や好みにあった樹形を検討する
  • メンテナンスや再加工が可能か確認する

乾燥工程を確認する

一枚板を選ぶ際は、乾燥工程が適切に行われているかを確認することが重要です。
モンキーポッドに限らず、一枚板や無垢材は、十分に乾燥させて水分を抜くことで、木材の強度を高め、長く使い続けられるようになります。

十分な乾燥工程を経た木材は、加工後の家具の強度を向上させるだけでなく、反りや割れのリスクも軽減できます。
そのため、木材の乾燥状態を知ることは、一枚板を選ぶ上で欠かせない要素です。

用途や好みに合った樹形を検討する

モンキーポッドの一枚板は、木材本来の形状や木目、色合いを活かした一点物です。樹形には、まっすぐなものだけでなく、窪みや湾曲のある個性的なタイプもあります。
一枚板の家具は空間の主役となるため、他の家具やインテリアとの相性やバランスも考慮するとよいでしょう。
最終的には、用途や好みに合った一枚板を選ぶことが最も大切です。

メンテナンスや再加工が可能か確認する

一枚板を使用した大型の家具は、長く使い続けることが一般的で、一生物になることも少なくありません。
そのため、購入したお店でメンテナンスを依頼できるか、また、メンテナンスにかかる期間や費用も事前に確認しておくとよいでしょう。

さらに、一枚板の家具を長く愛用するには、再加工が可能かどうかも重要なポイントです。使い捨てるのではなく、形を変えて再加工することで、一生物の家具として末永く使い続けることができます。

まとめ

個性的な木目が特徴のモンキーポッドは、大木になりやすい性質から、一枚板の家具に適した木材です。
耐久性と柔軟性に優れ、加工しやすいことから、家具だけでなく装飾品や建築材料など幅広い用途で使用されます。
加工する際は、木材それぞれがもつ木目や色合いの個性を活かして切り出すことで、モンキーポッドの魅力をより引き出すことができます。
唯一無二の一枚板をお探しの方は、モンキーポッドを選択肢に加えてみてはいかがでしょうか。

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