お知らせ

2021.6.21

多摩産材ツアー

eTREE編集室

森未来では、設計者やデザイナーさま向けに山や製材所を回るツアーを開催しています。
皆さまが使用する木材が、どのような山で伐採され、どういう流通を経て手元に届くのか、一連の流れをコンパクトに体感していただくツアーです。

東京都内の場合は多摩地域で開催します。都心から1時間半程度車を走らせた場所です。
集合場所の武蔵五日市駅では、早速多摩産材と呼ばれる地場の木材を用いた事例を見ることができます。木炭の産業で一時代を築いたこの地域の歴史を表すかのような焼杉風の材、木を触って感じて欲しいとの意図から浮づくりの材などが使用された素敵な駅です。

ツアーは流通の上流工程、伐採の現場からスタートします。
今回訪れた田中林業さまは、江戸時代から14代続いており、都内では最も大きい規模の山林を管理しています。

ご自身が造林した木や管理している木の大半は自身では伐採できず、次世代に受け継ぐことになります。
樹齢何十年というフレーズは耳慣れたフレーズではありますが、こうした山の現場で管理されているご本人からお聞きすると、改めて壮大なことだと感じます。
一方で、森林管理に要する作業、実際の原木価格などの課題感も顕になってきます。
参加者から斬新なアイデアも飛び交い、ツアー開催の意義が感じられた時間でもありました。

次は東京で唯一の原木市場、多摩木材センターの見学です。
ここでは多摩地域から集まってきて原木を対象に月に2回セリが行われます。
多くの丸太が積み上がっている光景は圧巻です。

杉や檜の丸太がサイズ・品質別にまとめられ、セリが行われやすいように整理がされています。
丸太の見分け方やセリの実情などを説明させてもらいました。

最後に丸太を製材する製材所を見学します。
私達がよく目にする板材になるまでには幾つかの作業工程が存在します。
丸太の皮を剥くところから始まり、ほぼすべての工程に大型の機械を必要とします。
丸太の歩留まりの話や等級の話など、細かな木材の説明をさせてもらいました。

板材は参加者の方にとっても身近なため、関心度が高かったように思います。
特に製材していく過程で発生する木の皮やチップなど、破棄されてしまう材が一定数存在します。

こうした廃材をうまく活用して新しいプロダクトを作るブレストも行われました。
新しい素材と出会うことで参加者のイマジネーションが喚起されていく状態は実地ツアーならではだと思います。

ご希望の方にはツアー開催をいたしますので、お気軽にご相談ください。

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