ウッドデッキにはウリンがおススメ?|特徴や注意点を解説!

eTREE編集室

ウッドデッキのある暮らしに憧れたことはありませんか?晴れた日にウッドデッキでひなたぼっこしたり、家族でBBQをしたり、リビングなどからそのまま外に出られるウッドデッキは、暮らしの幅を広げ、住まい心地をより快適にしてくれる、住まいづくりやリフォームにおいてぜひ検討したいアイテムのひとつです。一方で、ウッドデッキは屋外に設置されるため、耐久性やメンテナンス性も気になるところ。

そこで今回は、そんなウッドデッキにぜひおすすめの樹種、「ウリン」を紹介します。

「ウッドデッキってあこがれるけど、どんな素材がいいの?」

「なるべくメンテナンスが楽で長持ちする素材を使いたい」

という方におすすめの記事になっています。

ウッドデッキにはどんな素材、木材を使うべき?

そもそもウッドデッキとひとくちに言っても、その素材は様々です。近年では、見た目や素材感を木材に似せた人工木のウッドデッキなども存在し、選択の幅は自然素材だけに限りません。

実際、どんな素材や木材が適しているのでしょうか?

樹脂製人工木のウッドデッキもある

樹脂製人工木のウッドデッキは、塗装の必要がなく、腐りにくいデッキ材として近年多くの住宅などで取り入れられています。樹脂の種類は、

  • ポリエチレン
  • ABS樹脂
  • ポリプロピレン

などがあり、それらに木粉を混ぜ合わせて成形するので、見た目や触感が本物の木に似ているとされています。

樹脂製人工木のウッドデッキは、今や意匠性も本物とそん色なく、また耐久性やメンテナンス性が高いと言われていますが、実際の使用を考える時に熱がこもりやすく暑い日や晴れた日に使いにくいという大きなデメリットが存在します。また、樹脂成分が紫外線劣化を受けるので、「腐りにくい」ではありますが、「劣化しない」「一生そのままでよい」という訳ではないということは知っておくべきだと思います。

天然木のウッドデッキの魅力

そこで改めて考えたいのが天然木のウッドデッキの魅力です。天然木は自然の木の質感をそのまま楽しめますし、熱がこもりにくいので暑い日などに小さなお子様がいても安心して外で遊ばせることができます。メンテナンスは必要ですが、手をかけることで長持ちしますし、木材の経年変化も楽しむことができます。

そんなウッドデッキは樹種選びが非常に重要になってきます。今回ご紹介する樹種「ウリン」は、様々な面からウッドデッキにとても適した特徴をもっています。

ウリンの特徴

まず、ウリンがどのような樹種でどのような特徴を持つのか、解説していきます。「ウリンってなかなか聞き慣れない」という方もいらっしゃると思うので、参考になさってください。

ウリンの特徴① 分類、原産地

ウリンは、インドネシアやマレーシア、ボルネオ島など東南アジアの海岸に自生する、クスノキ科の常緑広葉樹です。和名ではボルネオテツボク(鉄木)と呼ばれ、とても強靭な樹種であることを想像させます。

大変有用な樹種だったため長らく輸出が禁止されてきましたが、インドネシア国内の需要が落ち着き、加工品に限り1996年より輸出が解禁され、日本でもウリンが使われるようになってきました。

ウリンの特徴② 耐久性

和名で「テツボク」、英名でも「アイアンウッド」と呼称されるように、ウリンの木材は緻密で重硬で、気乾比重が1.0を超えます。これは水に浮かべると沈んでしまうほどの密度の高さであることを示しています。

これほど高密度で硬い材質のため、高い耐久性を有し、また熱帯地域の海岸付近に自生する樹木のため耐候性も高く、さらに木材中にポリフェノールを含有することから虫菌害にも強く高い耐腐食性を有することから、屋外使用において抜群の強さを誇ります。

実際に現地では、その強さを活かし水上家屋の土台や、桟橋といった過酷な環境において長く人々の暮らしを支えてきました。

ウリンの特徴③ 木材の肌触り、見た目

ウリン材はとても高密度で、木目がなめらかで美しく、肌触りもよいとされています。個々の色のばらつきが少なく、当初は明るい赤褐色〜黄褐色を呈し、屋外で使用することで時間の経過とともに色味が落ち着くように変化し、徐々に銀白色~灰色になっていくと言われています。

ウッドデッキ材としてのウリン材のメリット

ウリンは、ウッドデッキを天然木で作りたいと考えたときに、ぜひ候補に入れていただきたい樹種です。本章では、ウリン材のもつ特徴を踏まえたうえで、以下のメリットについて紹介します。

  • 耐腐食性、耐候性が高いので長持ちする
  • ウッドデッキとしての快適性、経年美
  • トータルのコストパフォーマンス

それぞれ見てみましょう

メリット① 耐腐食性、耐候性が高いので長持ちする

ウリンがもつ高い耐腐食性と耐候性により、長い時間風雨にさらされても、雨や虫に大変強く腐りにくいというメリットがあります。これは木材そのものが長持ちするというメリットだけでなく、特別な防腐処理や防水加工が不要で、数年ごとのメンテナンスコストも抑えられるというメリットも併せ持っています。

また木材が緻密で硬いので、屋外で作業をしたり、BBQをしたりしても、キズが付きにくいというメリットがあります。日本においてもウリン材が桟橋や海岸線のウォークデッキなど、多くの人が行き交う屋外の公共工事にも多く使用されていることからも、その信頼性がわかると思います。

メリット② ウッドデッキとしての快適性、経年美

繊維が緻密なウリン材はなめらかで肌触りがよく、小さなお子様やペットなどとウッドデッキに出た時も、安心して心地よく使うことができるのは大きなメリットです。

またウリンのウッドデッキは時間の経過により色味が変化し、落ち着いた渋い雰囲気を醸し出してくれくれます。この経年美を楽しむことができる魅力の一つです。

メリット③ トータルのコストパフォーマンス

ウリンは世界的にも人気が高く、高級木材と言われます。

ウッドデッキの価格を調べてみると、エクステリアに適したハードウッドは平米あたり2.5万円からなどとなる一方、ウリンのウッドデッキは4.5万円前後というサイトもあるり、相場感を比較すると2倍近いコストが設置時にかかる可能性があります。

一方で、ウリン材は現地でも「100年もつ」と言われるほど、丈夫で長持ちする木材です。一般的な木材をウッドデッキに使用すると、メンテナンスのコストや、張り替えなどの修繕コストがかさんでしまいますが、ウリン材は長く使えば使うほど、トータルでのコストパフォーマンスが高くなりるのもメリットです。

このように、導入時にかかるコストだけでなく、使用する期間全体で考える「ライフサイクルコスト」という考え方は、住まいづくりやエクステリア、インテリアなどの計画において大切な考え方になります。

ウッドデッキ材としてのウリンの注意点

これまで、ウリン材の特徴や、ウッドデッキ材として用いる際のメリットを紹介してきましたが、注意点もあります。

ここでは、ウッドデッキ材としてのウリンの注意点を解説します。

注意点① アクがでる

ウリン材はポリフェノールを多く含有しているため虫菌害に強く、耐腐食性が高いのですが、ウッドデッキを施工してしばらくの間は、このポリフェノールの色素成分が雨などによって流れ出してくることがあります。

数ヶ月経つと落ち着くことと、天然成分であり人体に害は無いため神経質になる必要はありませんが、下地のコンクリートなどに色が移ってしまう可能性があります。多くの場合は、ブラシ等で水洗いをしたり、塩素系の洗剤を使って洗い流したりすることで解決できますが、どうしても汚したくない場合は施工が難しいかもしれません。

注意点② 多少のメンテナンスは必要

ウリン材はメンテナンスがほとんどかからないとこれまでご紹介しましたが、多少のお手入れをしてあげると、より長く快適に、安全に使用することができます。

たとえば、オイルステイン系で、クリアー色の塗料を時間が経ったウリン材に塗ってあげると、木の質感はそのままにツヤを与えることができます。また、ささくれなどが生じる可能性もゼロではないので、時折サンディングしてあげると、より安心して使い続けることが出来るでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

「ウッドデッキってあこがれるけど、どんな素材がいいの?」

「なるべくメンテナンスが楽で長持ちする素材を使いたい」

というお考えをお持ちの方に向けて、ウッドデッキ材として最適な「ウリン」をご紹介しました。ウリン材は、インターネットなどを検索すると、DIY用のキットなども販売されているようです。

しかし、ウリン材はご紹介したように大変に硬く重たいため、木材のカットもビス打ちも、DIYだと相当な手間と時間がかかります。仕上がりの綺麗さも異なってきますので、ウリン材のウッドデッキを長く気持ちよく使うならぜひ一度プロに相談するのがよいと思います。

ウリン材を通じて、皆様の暮らしがより豊かに、より快適になることを願っています。

森未来ではウリンをはじめ様々な南洋材を取り扱っています。気になる方は、ぜひ、お問い合わせください。

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