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2023.3.3
「木製のルーバーを公共施設に取り入れたい」と考えていても、内装制限によっては「不燃木材」でなければ使用できない可能性があります。
本記事では、
を紹介しています。
建物の設計やデザインの参考にしてください。
目次
ルーバーとは、羽板(はいた)と呼ばれる細長い板を一定感覚で隙間をあけ、平行に並べたもののことです。
「鎧戸(よろいど)」とも呼ばれており、窓やバルコニー、天井などに用いられています。
ルーバーの目的は多岐にわたり、浴室の窓などに用いられる場合は、目隠しや風通しのため、部屋の窓ガラスに用いられる場合は、採光の目的があります。
天井に用いられる場合は、部屋を広く見せる効果があり、デザイン性を高めるために利用されることも多いです。内装制限がかかる建築物の場合は、ルーバーを防火材料を使用する必要があります。
ルーバーによく使用される素材は大きく分けて以下3つの種類があります。
それぞれわかりやすく説明します。
天然木を使用したルーバーは、木の温かみを感じられ、穏やかな空間づくりに適しています。ただし、何も加工をしていないため、雨風に当たるような屋外に設置すると、腐敗や虫害の恐れがあります。
また、天然木であるため経年劣化は避けられず、反りや歪みが発生しやすいというデメリットがあります。
ルーバーの材料として一般に多く採用されているのが、基材の表面に化粧材を貼り付けたものです。表面の化粧材にはプリント紙や突板と呼ばれる天然木を薄くスライスした木が用いられています。
天然木のみの素材ではないため、低コストで、メンテナンスの手間が少ない製品も多いため、公共施設などには導入しやすい素材といえるかもしれません。
突板についてはこちら
▷突板とは?|突板の用途や突板製品の特徴を解説!
アルミ製のルーバーは、内装制限のある施設でも使用できるものが多く、商業施設やオフィス、住宅などあらゆる場所で使用されています。
汚れにくく耐久性にも優れているため、屋外利用も可能です。アルミ製のルーバーには、大きく分けて以下の2種類があります。
木目がプリントされたものは、コストを抑えられる反面、本物の木材と質感が大きく異なります。
一方、天然木の突板を表面に貼り付けたものは、一見木材に見えるものの、プリントされたものよりは高コストです。
公共施設で木製ルーバーを使用するためには、火災を最小限に抑えるために、壁や天井には、燃えにくい「防火材料」を利用することが義務付けられています。
いわゆる「内装制限」です。
内装制限のある施設で、木製ルーバーを使用するためには、基準を満たせるように不燃材料を使用する必要があります。
不燃木材とは、通常の火災時、一定期間燃焼せず、有毒なガスが発生しない木材のことです。
木材に防火材料は「不燃木材」「準不燃木材」「難燃木材」の3種類に分類され、建築用途や規模に応じた材料の使用が必要です。
それぞれの主な違いは以下の通りです。
一般的に利用されている不燃木材は、大きく分けると以下の2種類です。
含有系の不燃木材は、天然木の風合いを楽しめるメリットがありますが、温度や湿度の変化によって見た目が悪くなる可能性があります。
基材系の不燃木材は、軽量でありながら耐久性も高く、加工性に優れていますが、表面の木材が薄く少しの傷が基材まで及んでしまう可能性があります。それぞれのメリットとデメリットを理解して選択しましょう。
さらに、不燃木材について理解を深めたい場合は以下の記事もご覧ください。
内装制限のある施設でも使用できるような不燃機能を持つ木材商品はどのようなものがあるのでしょうか。実際に利用するケースを想像しながら、商品例を参考にしてみてください。
YOSHIDAの「むくふねん」は、奈良県吉野産のヒノキ・杉を使用した不燃・準不燃木材です。
手触りや見た目がよく自然の風合いを楽しめます。自社で材料の調達から加工、販売を行なっているため、サイズのオーダーメイドが可能です。
規格品以外のサイズを探している方に、おすすめです。また、木材にホウ酸系薬剤を注入しているため、不燃機能だけでなく防蟻・防腐効果も兼ね備えています。
株式会社翠豊の「もえーせん」は、国産のヒノキや杉を使用した不燃・準不燃・難燃木材です。
株式会社翠豊では、民間企業での導入実績が少ないとされている「コーンカロリーメータ」を使用し、不燃木材の性能試験を随時行なっています。コーンカロリーメーターとは、木材燃焼時の発熱量を測定する機械です。
自社で不燃性能の試験を随時行っているため、品質が一定なのは安心できる点です。
ルーバーに使用する不燃木材を選ぶポイントは以下の2点です。
ルーバーに使用する不燃木材を選ぶ際には「認定番号」が設定されているかどうかを必ず確認しましょう。
認定番号とは、建築基準法の基準をクリアし、国土交通省が認めた不燃材にのみ与えられる番号のことです。不燃認定されていないと、内装制限のある施設では利用できません。また、以前、不燃木材の認定を受けていても、認定されたものと異なる仕様の製品が販売されていたこともあります。
国土交通省への問い合わせやインターネットで最新の情報を必ず確認しておきましょう。
参考:不燃木材に関する不燃材料の大臣認定仕様との不適合について|国土交通省
不燃木材は「白華現象」が起こる可能性があり、建物の美観を損ねる可能性があります。
白華現象とは、不燃木材に使用された化学物質が、空気中の水分を吸収することで、表面に溶け出して白く結晶化する現象です。
定期的なメンテナンスを想定しておくか、白華現象がもともと起こりにくい商品を選択しましょう。
不燃木材は、木材における防火材料で最も燃えにくい素材であり、内装制限がある公共施設での利用も可能です。
公共施設の建設で、見た目を損なわず内装制限をクリアするためには、大きな味方となるでしょう。
ただし、国土交通省から認定番号を与えられていても、仕様を変更している業者も存在しています。
きちんと不燃効果を得るためにも、認定番号の確認や国土交通省が発表している最新情報の確認を必ず行いましょう。
森未来では木材情報を集約したプラットフォーム「eTREE」を展開中であり、国土交通省によって認定された不燃材も取り扱っています。気になる方は、ぜひ、お問い合わせください。
eTREEでは木材の調達から加工・施工までワンストップでご提案します!
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