木材加工

2024.3.8

一枚板に必要な手入れとは?|塗装別の手入れ方法やおすすめオイルも解説

eTREE編集室

一枚板や無垢材などの木材を使用したテーブルなどは、一生ものとして憧れる方も多い家具の一つでしょう。
一方で、一枚板の家具は手入れに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

今回は「一枚板の家具に必要な手入れ方法が分からない」「手入れに使えるオイルを知りたい」という方に向けて、一枚板に必要な手入れを解説します。
手入れの手順やおすすめオイルについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

一枚板の風合いをより長く楽しむコツは正しい手入れ!

「一枚板」の家具とは、一本の丸太を製材し、他の木材を貼り合わせることなく、そのまま家具に仕立てたものです。

無垢材と呼ばれることもあり、一つひとつの板に、木目や色合いなど個性があることが魅力といえるでしょう。

木はもともと多くの水分を含んでいます。
そのため、製材時に乾燥工程を経ているとはいえ、家具になった後も呼吸をするように含水率が変化します。
含水率の変化によって木材が収縮することで、割れや反りなどが発生する可能性があります。

一枚板の風合いを長く楽しむためには、この小さな割れや反りを最小限に抑えるための手入れが不可欠となるのです。

【手入れ方法は塗装によって違う】一枚板の仕上げ塗装の種類

一枚板の手入れ方法は仕上げの塗装によって異なります。
塗装の種類によって、木材表面の塗装膜が違うためです。

一枚板は主に、以下の方法で仕上げ塗装されます。

  • オイル塗装
  • ウレタン塗装
  • 漆塗装

ここでは、それぞれの塗装の特徴について解説します。

オイル塗装|木の風合いを生かした塗装

オイル塗装は、木の内部に向けて表面からオイルを浸透させ、オイルが内部で固まることによって塗膜の代わりとなるよう仕上げる塗装です。

表面に塗装膜ができないことから、木本来の風合いや質感を楽しめるのが特徴といえます。
選ぶ木の種類によっては、経年変化によって色合いや艶が変化していくのも特徴の一つでしょう。

一方で、塗装膜がないため、傷や汚れに対しての保護効果が低いことには注意が必要です。
傷や汚れも含めて味わいの一つとして楽しめる方に適した塗装です。

ウレタン塗装|高い耐久性で手入れしやすい

ウレタン塗装は、木の表面にウレタン樹脂で塗装することで、塗装膜を作りあげる塗装です。

木本来の木目や風合いは残しながらも、塗装膜によって耐久性が高くなることが特徴です。
ウレタン塗装の種類によっては、UVカット効果が含まれていて、紫外線による変色などを防げるものもあります。

塗装膜ができることで、傷や汚れに対する保護効果が高いことがメリットといえるでしょう。
一方で、塗装膜がはがれてしまったときには、専門の設備での再塗装が必要となる場合があります。

漆塗装|飴色の色合いが独特

漆塗装はウルシの木の樹液を原料とした塗料を、木に染みこませてから乾燥させる、という工程を何度も繰り返し行う塗装です。

木の木目や質感が鮮やかに浮かび上がり、飴色の独特な仕上がりになるのが特徴です。

「木に染みこませる」という点ではオイル塗装と共通点があります。
しかし、湿度・温度を見極めながら漆を均一に塗り、その後乾燥させていくという工程は熟練の職人の経験が必要です。

なお、漆塗装の原料の特性により、直射日光や熱に弱いという点には注意が必要です。

【塗装別】一枚板に必要なお手入れとは?

一枚板では塗装別に下記のような注意が必要です。

  • オイル塗装の場合|乾燥に注意
  • ウレタン塗装の場合|塗装膜の傷や剥離に注意
  • 漆塗装の場合|紫外線に注意

それぞれ詳しく解説します。

オイル塗装の場合|乾燥に注意

オイル塗装された一枚板のお手入れは、乾燥させすぎないことが大事です。

日常的なお手入れは、から拭きを中心に行いましょう。

汚れが気になる場合は、固く絞った布巾などで水拭きしますが、乾く過程で反りや割れなどのトラブルが発生しやすいため、水拭き後は必ず、から拭きで仕上げをします。

特別な手入れとして、状態を見ながらオイルを塗り込む必要があります。
時間の経過とともに乾燥が進むため、購入してから半年後に一度、その後は年に1回程度を目安に、オイルでの手入れを続けましょう。

ウレタン塗装の場合|塗装膜の傷や剥離に注意

ウレタン塗装された木材は、表面の塗装膜に水や汚れから守る効果がありますので、日常の手入れには、それほど気を使う必要はありません。
から拭きか水拭きでサッと拭く程度で十分です。

とはいえ、水分や油汚れを長時間放置すると、シミの原因になる可能性もあるため、気付いたら拭き取るようにしましょう。
汚れがひどい場合は、中性洗剤を使用して拭き取る方法もあります。

ウレタン塗装の場合、普段の手入れ以上に、塗装膜につく傷や剥離に注意が必要です。
シンナーやアルコールを使った手入れやストーブの近くなど極端に温度変化がある場所などは、ウレタンの塗装膜を痛める原因になりますので避けましょう。

漆塗装の場合|紫外線に注意

漆塗装の場合は日常の手入れにも、他の塗装とは違う気づかいが必要になります。

日常的な手入れは、柔らかく乾いた布で行います。
塗装膜がなく水分や汚れにも弱いため、見つけたらなるべく早く拭き取ることが重要です。

また、漆は直射日光や熱にも弱く、紫外線によって色あせの原因や光沢が無くなることにもつながります。
その他、日光が当たる場所だけ色が変わってしまうようなトラブルもあるため、設置場所にも注意しましょう。

特別な手入れは菜種油で行います。
表面の艶や光沢がなくなってしまった場合に、綿などに少量の菜種油を含ませ拭いた後、柔らかく乾いた布や脱脂綿で、くもりが無くなるまで拭き上げます。

【オイル塗装】一枚板ダイニングテーブルのメンテナンス方法

時期に決まりはありませんが、一枚板は乾燥に弱いため、乾燥しやすい冬の前に特別なメンテナンスをするのが効果的です。

オイル塗装のダイニングテーブルを例に、下記4つのメンテナンス手順をご紹介します。

  1. 表面をきれいにする
  2. オイルを塗る
  3. 使った布を処分する
  4. しっかり乾燥させる

ただし雨の多い時期はオイル塗料が乾きにくいため、避けた方が無難です。

1.表面をきれいにする

メンテナンスをする前の準備として必要なのは、表面をきれいにすることです。
基本的には水拭きで汚れを拭き取りますが、汚れが目立つ場合は、サンドペーパーで軽く削って落とします。
傷などが目立つ場合もサンドペーパーを使って、なめらかにしましょう。
サンドペーパーをかけるときは、一部だけに集中すると表面に凹凸ができるため、丸く円を描くように傷よりも大きめに、優しくかけることが重要です。

サンドペーパーをかけ終わったら、水拭き、から拭きの順番で再度拭きましょう。

2.オイルを塗る

使い古した布巾などにオイルを染みこませ、木目に沿ってオイルを塗り込みます。
時間をかけ過ぎず、全体的にまんべんなくオイルを塗ったら、15分ほど時間をおいて馴染ませます。
最後に、オイルを塗ったのとは別の布で、表面の余分なオイルをしっかりと拭き取ります。

3.使った布を処分する

オイルを塗る際や、余分なオイルを拭き取るために使った布は、水に浸した後に処分します。
オイルが染みこんだまま放置すると、自然発火の恐れがあるからです。

4.しっかり乾燥させる

オイルを塗り終わったら、半日ほどはテーブルを使用せずに乾燥させます。
板の内部まで完全に乾燥するには、1週間程度の時間が必要となります。
乾燥期間にテーブルを使用したい場合は、使う時だけテーブルクロスやランチョンマットなどで保護するようにしましょう。

一枚板におすすめメンテナンスオイル4選

オイル塗装で仕上げた一枚板の家具は、特別な道具を使わずにオイルの再塗装などのメンテナンスができるため、自分自身で手入れしたいと考える方も多いでしょう。

ここでは、オイル再塗装のメンテナンスにおすすめな下記4つのオイルを紹介します。

  • オスモカラー
  • リボス
  • ユーロオイル
  • 未晒し蜜蝋ワックス

オスモカラー|ひまわり油が主成分のドイツ製オイル塗料

オスモカラーは、ひまわり油が主成分のドイツ製一枚板用オイル塗料です。
ひまわり油以外に使われているのも、大豆油やあざみ油など、自然由来の成分になっていることが特徴です。
有害な化学物質が配合されておらず、食品と同等の安全性があるため、子どもやペットがいる家庭でも安心して使うことができます。

家具の製造現場でも使われることの多いオイルといえるでしょう。

リボス|赤ちゃんが舐めても安心なドイツ製オイル塗料

リボスもオスモカラーと同じくドイツ製のオイル塗料です。
亜麻仁油を主成分とし、有害物質だけでなく、アレルギーのリスクがある成分も配合されていません。
さらに、溶剤にも安全性の高い成分と天然のオレンジピールが使用されているため、赤ちゃんがなめても安全であることも特徴といえます。

比較的リーズナブルで、木材の種類に合わせて最適な塗料が選べることもメリットといえるでしょう。

ユーロオイル|天然植物油が主成分の国産オイル塗料

ユーロオイルの主成分は亜麻仁油・桐油・ヒバ油をブレンドした植物油です。
そこに蜜蝋ワックスなどの自然素材を配合した、国産のオイル塗料になっています。

蜜蝋ワックスの効果で撥水性が高く、粘度が低いため塗りやすいのが特徴です。
反りや割れを防ぐだけでなく、カビ腐れも防げるのもメリットといえるでしょう。

未晒し蜜蝋ワックス|蜜蝋とエゴマ油が主成分の国産オイル塗料

未晒し蜜蝋ワックスは、蜜蝋とエゴマ油だけで作られた国産のオイル塗料です。
有機溶剤や乾燥剤も配合していないため、子どもやペットがいる家庭でも安心して使用できます。

エゴマ油が木目に沿って浸透することで深い木目が際立ち、経年変化による木の風合いを楽しめるのが特徴です。
さらに、蜜蝋が板の表面に塗膜を作るため、傷や汚れを防ぐ効果も期待できます。

まとめ

無垢材とも呼ばれる一枚板の家具の手入れは難しいと考える方も多いかもしれませんが、日常的には、から拭きと水拭きで汚れを落とすだけの手入れで十分といえます。

しかし、一生ものの家具として長く使い続けるためには、年に1回から状況によっては数回の特別なメンテナンスが必要です。
特別なメンテナンスの方法は、仕上げ塗装の種類によって異なります。
仕上げ塗装の種類を確認のうえ、適切なメンテナンスを心がけましょう。

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