サウナに使われる木材とは?理由とともに解説!専用の内装材や自作キットも紹介

eTREE編集室

北欧はフィンランド発祥といわれるサウナは、健康や美容を求める人々に広く普及しています。近年は、家庭用のサウナも出回るようになってきました。そんな昨今人気のサウナには、木材が使われていることが多いのですが、その理由はあまり知られていないかも知れません。

今回は、木材を使う理由、メジャーな樹種、購入できる市販品など、サウナにまつわる木材の情報をまとめました。本記事を読めば、サウナをもっと楽しめるかもしれません。

参考:公益社団法人日本スパ・サウナ協会|サウナ健康法の時代

サウナに木材を使う理由

サウナに木材がよく使われる主な理由は、木材特有の性質にあると考えられています。

  • 優れた断熱性と調湿性
  • ケガを防止するクッション性
  • リラックスできる香りと肌触り

それぞれの性質がなぜサウナに合っているのか、具体的に見ていきましょう。

優れた断熱性と調湿性

木材の優れた断熱効果や調湿作用は、サウナに最適な性質といえます。無数の細胞空隙を満たす空気のおかげで、木材は熱を伝えにくい断熱材の役割を果たします。つまり、一度温めたサウナ内の温度が、下がりにくいというメリットがあるのです。木材自体が金属のように急激に熱くならないので、木でできた壁や床、ベンチは直接触れても火傷の心配がありません。

また調湿作用とは、高湿度下で空気中の水分を吸収し、低湿度下では水分を吐き出す働きを指します。サウナ内に木材を使うと、調湿作用のおかげで、室内の湿度を一定に保ちやすいのです。

ケガを防止するクッション性

木材は、パイプ状の細胞が柔軟に変形するため、プラスチックや大理石と比べてぶつかった時の衝撃を和らげてくれます。その衝撃吸収能力は、大理石の2〜3倍あるそうです。滑りやすいサウナ内では、利用者の安全のために、滑り止め対策は必須です。加えて、壁や床にクッション性に優れた木材を使うことで、万が一転倒した際のケガ防止につながるでしょう。

参考:林野庁|木材は人にやさしい

リラックスできる香りと肌触り

木材を使った空間に身を置くと心地よく感じることを、経験的に認識してる人もいるのではないでしょうか。森林総合研究所が行った実験によると、木の香りを嗅いだ時と木材に手足で触れた時、脳や交換神経・副交感神経の反応を調べた結果、人はリラックスしていることが分かりました。木材は、人を整理的にリラックスさせるということが、科学的にも明らかになりつつあるのです。このような木材のリラックス効果は、癒しやストレス解消など、サウナの目的にプラスに働くでしょう。

参考:国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所|木材が人にもたらすリラックス効果

サウナによく使われる樹種

ここからは、サウナに使われる代表的な下記5つの樹種を紹介します。

  • シダー
  • スプルース
  • ヘムロック
  • パイン
  • ヒノキ

原産地も性質もさまざまですが、共通点は、全て針葉樹という点。それぞれの特徴を紹介していきます。

参考:idetox|サウナでよく使われる世界の木材7選

シダー

シダーは、主にカナダ西海岸に生息するヒノキ科の針葉樹です。サウナの材料として有名なのは、ウェスタンレッドシダー。耐久性が高く、膨張・収縮しにくい性質を持ち、サウナに適した材料の一つです。日本の杉に木目が似ていることから、「米杉」とも呼ばれています。

腐朽や虫害に強く、耐腐朽性に優れているため、伝統的に屋外型のサウナで用いられてきました。節の少ない赤みを帯びた木肌が美しく、さわやかな香りも特徴的です。

参考:株式会社木工ランド|ウエスタンレッドシダー

スプルース

「トウヒ」の仲間のスプルースは、主にヨーロッパと北米を原産とするマツ科の針葉樹です。サウナ発祥の地、フィンランドの本格的なサウナにもよく使われます。ほかにも、ヴァイオリンやギターの表板に使用されることでも有名です。

ヨーロッパ産はドイツトウヒやオウシュウトウヒ、北米産はベイトウヒなどの別名で呼ばれることもあります。光沢を感じる淡黄白色の明るい木肌が、さわやかなサウナ空間を叶えてくれます。

参考:佐藤クラシックギター工房|木材について

ヘムロック

北米に生息するマツ科の針葉樹で、日本では「ベイツガ」と呼ばれることが多いです。加工性がいいため住宅の内装材に好まれますが、強度はそれほど高くありません。芯材と辺材の色差が少なく、全体に淡い色調の木肌はクセがなく、落ち着いた空間を実現できます。香りがほとんどないのも特徴で、匂いに敏感な人にとっては、好ましいサウナ空間を作れるでしょう。

参考:木材図鑑|ヘムロック

パイン

パインは、マツ科の針葉樹で、日本では「マツ」と呼ばれます。手頃な価格が魅力の、コストパフォーマンスに優れた樹種です。

強度はそれほど高くないので、傷がつきやすいという弱点はありますが、反面、柔らかい肌触りや熱伝導率の低さは、サウナで使うにはメリットになります。

節が多く、黄色っぽい木肌は、素朴でナチュラルな印象を与えます。また、経年変化がはっきりしており、使い込むほど褐色に変化する様子を楽しめるでしょう。

参考:フルタニランバー株式会社|パイン材とはどんな木材?経年変化や使用される家具、メリット・デメリットを解説

ヒノキ

ヒノキ科ヒノキ属の針葉樹ヒノキは、日本を代表する樹種で、古くから神社仏閣の建築材料に使われてきました。日本最古の木造建築、法隆寺も主にヒノキでできています。

お風呂や湯桶の材料としてよく使われていることからも分かるように、長期間水や湿気にさらされても腐りにくい特徴があり、サウナの材料にも適した樹種です。特有の芳香と、光沢のある美しい木肌が好まれます。

参考:MARUTOKU SHOP|桧

販売されているサウナ用木材と家庭用サウナ

市販されているサウナ用の木材と、家庭用サウナを紹介します。自宅にサウナを取り入れたい人、サウナを自作してみたい人は参考にしてください。

スプルースの内装材|服部商店

服部商店が取り扱うのは、アメリカ産天然乾燥スプルースの、サウナ用内装材です。注文を受けてから、国内自社工場で製材するオーダー品で、天井・壁・壁に使用可能。105mm幅と120mm幅それぞれに対して、1500〜2000mmまで4段階の長さのラインナップが、10枚1セットで購入できます。いずれも、サネ加工済みです。

参考:株式会社服部商店|サウナ用 内装材

吉野桧の羽目板・スーパーエバーウッド|佐野木材

佐野木材は、吉野桧を使ったサウナ用の羽目板「スーパーエバーウッド」を販売しています。元々、耐水性・耐久性に優れた桧に、独自のヤニ抽出加工と防腐処理を施すことで、さらに長持ちするように改良した商品です。

サウナや浴室、屋外遊具やベランダなど、水や湿気にさらされる環境で実力を発揮し、長く綺麗な状態が期待できるでしょう。無処理の場合、耐用年数は2〜3年程度ですが、スーパーエバーウッドは平均10年の耐用年数を見込んでいるそうです。

参考:佐野木材株式会社|スーパーエバーウッド

自作できるバレルサウナ|ONE SAUNA

純国産のサウナを提供するONE SAUNAでは、宮崎杉、道南杉、四国杉など、全国の木材を使ったバレルサウナ(=樽型のサウナ)を購入できます。価格帯は100〜150万円。完全受注生産なので、納期には余裕を持ってオーダーしましょう。

サウナキットを購入し、自分で組み立てられる点が最大の特徴。施工の過程も楽しめるので、自作を検討している人にとっては魅力的です。もちろん、自分で作らない場合は、別料金で施工業者に依頼できるのでご安心を。

参考:ONE SAUNA|バレルサウナはいくらする?気になる価格の目安

リーズナブルなBOX型|My Sauna

My Saunaには、100万円以下のリーズナブルな価格が魅力のBOXタイプのサウナがあります。マンションの一人暮らしで個人用サウナは無理だ、と諦める必要はありません。管理会社の承諾は必要な場合が多いものの、マンションや賃貸住宅にも設置可能なサウナです。

国産の上質なヒノキを使用し、国内工場で製造。日本サウナスパ協会が定める、サウナ設置基準に対応していると明記しており、安全性も信頼できます。

参考:My Sauna|My Sauna Box Type

安全にサウナを設置するための注意点

熱源を持つサウナは、火災を予防して安全に運用することが大切です。この章では、注意するポイントをまとめています。特に事業用は、守るべき法令が多いので、専門家と一緒に進めるようにしましょう。

関係法令の遵守

事業用サウナを設置する場合、建築基準法、消防法、火災予防条例、公衆浴場法(宿泊施設の場合は旅館業法)など、関係法令を順守する必要があります。

家庭用であっても、消防法と一部建築基準法を確認しましょう。さらに、自治体によっては、所轄消防署への届出が必要なこともあります。

専門知識がない場合は、専門家に相談したり、法令遵守に関しても伴走してくれるサウナメーカーから購入するのがおすすめです。

参考:totonou Japan株式会社|よくある質問

設置基準に従った設計・施工

サウナには、断熱材や不燃材の適切な設計が必要です。日本サウナ・スパ協会は、関係法令に自主基準も加えて、サウナ設備の設置基準を提供しています。構造・離隔距離・電気配線・保守・点検などに関する基準が定められているので、よく確認しましょう。

内装材の観点では、熱源の方式や、熱源との距離によって一部の例外はありますが、サウナストーブの周辺は不燃材料の使用が必須の場合がほとんどです。サウナ内を、全て木材で仕上げられるわけではないので、注意しましょう。

参考:公益社団法人日本サウナ・スパ協会|サウナ設備設置基準

まとめ

木造建築の可能性を広げるCLTパネルは、欧米で先行して普及した後、国内でも広がりつつあります。

国内森林資源の有効活用を進めたい国も、CLTの利用拡大を後押ししており、補助事業も盛んです。

設計・施工に関する情報不足やコスト面の課題は残されているものの、工期の短縮や環境負荷の低減など、時代に求められるメリットをもったCLT建築は、今後ますます注目されるのではないでしょうか。

森未来は木材情報を集約したプラットフォーム「eTREE」を展開しています。プロの木材コーディネーターが、あらゆる木材の調達や加工をサポートします。木材の調達・加工にお困りであればぜひご相談ください。

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